株式会社Cブリッジ

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2026.02.11

今週の提言(2月10日号)

今週の提言|事業承継は「引き継ぐ話」ではない

―― 社長が未来を決める、最初で最大の経営戦略

「事業承継」と聞いて、どんなイメージを持たれるでしょうか。
相続対策、引退準備、後継者問題──
多くの社長にとって、それはどこか“先送りしたい話題”かもしれません。

しかし私は、銀行員時代を含め約30年、
数多くの中小企業の現場に立ち会ってきて、強く感じています。

事業承継を後回しにした会社ほど、選択肢を失っていく。
そして、うまくいっている会社ほど、
事業承継を「成長戦略」として捉えています。

第1回でお伝えしたのは、
専門家にまかせっきりの事業承継対策の危うさです。
税理士や金融機関が提示する評価やスキームがあっても、
社長自身が理解・納得していなければ、意思決定はできません。
事業承継の出発点は、
社長が「自社のことを自分の言葉で語れる状態」をつくることです。

第2回では、
「自社株はいくらか分からない」こと自体が経営リスクである
という視点を提示しました。
自社株の評価には、税務評価、実態価値、M&A価値など複数の側面があります。
その違いを知らないままでは、
本来選べたはずの成長戦略や承継の選択肢を、自ら狭めてしまいます。

第3回で取り上げたのは、
「事業承継=引退準備」という根強い思い込みです。
事業承継は終わりではありません。
それは、会社を次のステージへ進めるための
“第二創業のスタートライン”です。
承継を意識した瞬間から、
組織・株主構成・経営体制を見直すことができ、
結果として会社は強くなります。

そして第4回では、
後継者がいない会社ほど、実は選択肢が多い
という、一見逆説的な事実をお伝えしました。
親族内承継だけが答えではありません。
社内承継、外部人材の登用、M&Aなど、
経営戦略から逆算すれば、道は複数あります。
問題は「後継者がいないこと」ではなく、
考えることを止めてしまうことです。

これら4回を通じてお伝えしたいことは、ただ一つです。

事業承継とは、
誰に引き継ぐかの話ではなく、
会社の未来をどう設計するかという経営判断である。

そして、その判断ができるのは、社長しかいません。

事業承継は、早く向き合うほど選択肢が増えます。
「まだ早い」と思っている今こそが、
実は一番、自由に未来を描けるタイミングです。

この「今週の提言」では、
事業承継を起点に、
成長戦略・組織・資本・M&Aといったテーマを、
社長目線で、実務ベースでお伝えしていきます。

会社の未来を、誰かに委ねる前に。
一度、ご自身で考える時間を持ってみませんか。


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