株式会社Cブリッジ

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2019.03.07

真の金融を目指して・・・

私が銀行員時代、渉外係となり初めて担当した地区の一番の融資先がT社だった。
今から27年前のこと。当時の支店長、窓口の女子行員等と社長の自宅にお邪魔して食事することも度々あった。わたしの前任の先輩はT社社長の娘さんと結婚するほど、良好な関係であった。3年前に退職の挨拶に行った時に社長はわたしの事を覚えていなかった。聞くところによると、少し認知症が始まっていた。
今日、近くまで行ったので寄ってみたところ、事務の方が会社は今年8月に従業員の方に事業承継されたとおっしゃった。12年前の当時65歳の時に脳梗塞になられ、全く仕事ができない状態であったらしい。それでも社長の座にこだわってきたのはなぜ?親族に後継者がいないのは私が銀行で担当していた27年前からわかっていた。私が担当していた時に息子さんを亡くされた。自殺だった。社長の落胆ぶりを今でも鮮明に覚えている。社長の座にこだわったのも色んな思いがあったはずだ。今年、娘さんの強力な説得でようやく、従業員に事業承継することを決断したらしい。昨今の建設業の好景気を背景に、当社も久しぶりに好業績が2、3年続いていて上手く事業承継できたが、タイミングが悪ければ、どうなっていたかわからない。経理の事務の方に話を聞くと、17年前に銀行から貸しはがしされて、大変な目に遭ったらしい。17年前といえば、要注意先以下は融資を回収すれば、業績評価が上がるようになっていたことを思い出した。改めて銀行のやり方に怒りを覚える。確かに当時は銀行が資金繰りに逼迫していて手元の流動性を厚くしたかったのはわかるが、本部の駒で本当の銀行役割を理解してない現場だったら、こうなる。ほとんどの現場がこうだったと記憶している。今でもそうだ。ほとんどの金融機関(そうでないところもある、広島市信用組合はすごい。)の最大の弱点は銀行員としての教育(心構え、銀行とは何をするところか?)が表面的であり、世間の方が考えるほど優秀な人は少ない。本当の地域金融とは?それを追求していくために私は銀行を辞めた。近い将来、融資(無利子小額で、融資でビジネスできないため)、PE投資ができるコンサルを目指していきたい。


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